みその表面や中に白い粒々が見られることがあります。カビやゴミのように見えますが、これはアミノ酸(チロシン)のかたまりです。
みそは麹菌がつくる酵素(プロテアーゼ)の力によって大豆タンパク質を分解することで旨味成分(アミノ酸)を生み出しています。一部のアミノ酸は酵母によって消費されて香り成分へと変化しますが、そのほかはアミノ酸として蓄積していきます。そのため大豆タンパク質の分解が進むとアミノ酸の一部が粒状または鱗片状に結晶化することがあります。
アミノ酸が溶けきれなくなるほど発酵と熟成がしっかり進んでいることの証しでもあります。当然無害なので、まったく気にする必要はございません。
参考文献:袋詰味噌に見られる白色鱗片状物質(信州味噌研究所研究報告)1965 6:23-24